ホワイトニングの過酸化水素は安全?濃度と仕組みをわかりやすく解説
ホワイトニングの薬剤に使われている過酸化水素。名前だけを見ると、少し身構えてしまう成分かもしれません。日本ではかつて食品の漂白にも使われており、その使用が制限された経緯から「発がん性があるのでは」という話を今でも目にします。「歯が溶けたりしないのか」と気になって検索し、このページにたどり着いた方もいるでしょう。
本記事では、過酸化水素がどのくらいの濃度でどう扱われているのかを、厚生労働省の資料や学術文献をもとに整理しました。過酸化尿素との違い、安全性がどう評価されているか、注意が必要な体質までを順に確認していきます。そのうえで、過酸化物を使わないという選択肢についてもお伝えします。読み終えるころには、過度に不安がる必要も、逆に軽く見すぎる必要もないことがわかるはずです。ぜひ参考にしてください。
ホワイトニングの過酸化水素とは?濃度と、歯科医院でしか扱えない理由
過酸化水素は、歯科医院のホワイトニングで中心的に使われている成分です。ただし、どこでも自由に使えるわけではありません。この章では、過酸化水素が歯の色にどう働きかけるのか、どのくらいの濃度で使われているのか、そして法令上なぜ歯科医院に限られているのかを順に見ていきましょう。
1.過酸化水素が歯の色に働きかける仕組み
過酸化水素は、分解する過程でフリーラジカルと呼ばれる反応性の高い物質を生み出します。このはたらきによって、歯の内部にある色の濃い大きな分子が、色のない小さな分子へと分解されていきます。歯の表面の汚れを削り取るのではなく、色のもとそのものに化学的に働きかける点が特徴です。
この作用があるからこそ、歯科医院のホワイトニングでは、もともとの歯の色より明るい色調を目指せます。一方で、反応性が高いということは、扱いに知識と管理を要するという意味でもあります。歯科医師のもとで行われている理由の一つが、この点です。
2.オフィスとホームで使われる濃度の目安
歯科医院のホワイトニングは、大きくオフィスとホームに分かれます。国内の学術文献によれば、歯科医院で行うオフィスホワイトニングでは、過酸化水素がおよそ23〜35%の濃度で用いられるものが多くなっています。短い時間で変化を目指す方法です。
自宅で行うホームホワイトニングでは、過酸化尿素10〜17%、または過酸化水素6%の薬剤が使われます。マウスピースを装着し、時間をかけて少しずつ進めるやり方です。同じホワイトニングという呼び名でも、濃度には数倍の開きがあると押さえておきましょう。
3.なぜ歯科医院でしか扱えないのか
理由は技術力や設備の差ではなく、法令上の区分にあります。まず、過酸化水素は化粧品基準によって配合が禁止されている成分です。市販の歯磨き粉やマウスウォッシュに入れることはできません。
さらに、歯を漂白するための材料は医療機器として規制されています。厚生労働省の審査ガイドラインは、歯科医師が患者に使うものと、歯科医師の管理下で患者自身が使うものとを分けて定めています。つまり、どちらの形であっても歯科医師の関与が前提です。サロンや市販品で過酸化水素が使われていないのは、この制度上の線引きによるものだといえます。
過酸化水素と過酸化尿素の違い|濃度は「0.36倍」で読み替える
ホワイトニングの説明を読んでいると、過酸化水素と過酸化尿素という似た名前が出てきます。この2つは別の成分ですが、まったく無関係でもありません。表示されている濃度をそのまま比べると誤解が生まれるため、読み替えの考え方を押さえておきましょう。ラベルの数字をどう見ればよいかが、はっきりしてくるはずです。
1.過酸化尿素は分解して過酸化水素と尿素になる
過酸化尿素は、水分に触れると尿素と過酸化水素に分かれる性質を持っています。歯の色に働きかけているのは、そこから生じた過酸化水素です。つまり過酸化尿素は、過酸化水素をゆっくり放出する形の材料だと考えると理解しやすくなります。
分解は一度に起こるのではなく、時間をかけて進みます。ホームホワイトニングでマウスピースを長時間装着するのは、この性質に合わせたやり方です。実際に働く過酸化水素の量を抑えたうえで、時間をかけて作用させていきます。
2.厚生労働省の審査ガイドラインが示す換算の考え方
では、実際にどのくらいの過酸化水素に相当するのでしょうか。厚生労働省の歯科用漂白材等審査ガイドラインには、過酸化尿素の濃度に0.36を乗じることで過酸化水素濃度に相当する値が求められる、という趣旨の記載があります。
この係数を当てはめると、過酸化尿素10%はおよそ3.6%の過酸化水素に相当する計算です。欧州委員会の科学委員会も、10%の過酸化尿素を3.6%の過酸化水素相当として扱っています。米国歯科医師会も、過酸化尿素のおよそ3分の1が過酸化水素として放出されると説明しています。国内外のどの機関を見ても、考え方はほぼ同じです。
3.表示濃度が同じでも中身は違う
ここまでを踏まえると、同じ「10%」という表示でも意味がまったく違うとわかります。過酸化水素10%と過酸化尿素10%では、実際に働く過酸化水素の量が3倍近く変わるからです。
ホームホワイトニングの薬剤の濃度を見て「思ったより濃いのでは」と感じた経験がある方もいるでしょう。大切なのは、数字そのものより、それが過酸化水素と過酸化尿素のどちらの数字なのかを見ることです。種類によって濃度の意味が変わる。ここさえ押さえておけば、同じ数字に振り回されずに済みます。
4.劇物に該当する濃度の境目
日本では、過酸化水素を6%を超えて含む製剤が劇物に指定されています。過酸化尿素でいえば、17%がこれとほぼ同じ量です。厚生労働省の審査ガイドラインにも、過酸化水素6.0%超、または過酸化尿素17%超が毒物及び劇物の対象になるという記載があります。
つまり、ホームホワイトニングで用いられる過酸化水素6%や過酸化尿素10〜17%は、いずれもこの境目の内側に収まる濃度です。「劇物」という言葉だけが独り歩きしがちですが、基準の内側で使われている限り、心配のいらない話だといえます。
| 種類 | 表示濃度の例 | 過酸化水素としての目安 | 主な使われ方 |
|---|---|---|---|
| 過酸化水素 | 23〜35% | 23〜35% | 歯科医院でのオフィスホワイトニング |
| 過酸化水素 | 6% | 6% | ホームホワイトニング |
| 過酸化尿素 | 10% | 約3.6% | ホームホワイトニング |
| 過酸化尿素 | 17% | 約6.1% | 劇物に該当する境目のあたり |
過酸化水素の安全性はどう評価されている?4つの論点で整理
安全かどうかを一言で答えるのは難しく、論点ごとに評価が分かれます。ここでは、読者が実際に検索している4つの疑問について、公的機関や学術文献がどう述べているかを整理しました。不安を煽ることも、逆に安心を保証することもせず、わかっていることをそのまま並べていきます。
1.発がん性はどう位置づけられているか
そもそも、なぜ発がん性が話題にのぼるのでしょうか。背景にあるのは食品の話です。過酸化水素はかつて、かずのこなどの漂白に食品添加物として使われていました。ところが1980年、動物実験で弱い発がん性が認められたという報告を受けて、使用基準が改められます。最終的な食品ができあがる前に分解するか取り除かなければならない、という内容でした。「過酸化水素には発がん性がある」という話が今も残っているのは、この経緯によるものです。
では、現在はどう評価されているのでしょうか。世界保健機関の国際がん研究機関は、過酸化水素を「ヒトに対する発がん性については分類できない」グループに位置づけています。ヒトでの発がん性を示す十分な証拠が得られていないという意味になります。安全だと証明されたわけでも、危険だと確認されたわけでもありません。
歯のホワイトニングに絞った評価もあります。米国歯科医師会は、2022年に発表されたシステマティックレビューを紹介しています。ホワイトニングに用いられる過酸化水素含有製品は、口腔粘膜に発がん性作用を持つとは思われない、というのがその結論です。現時点では、この論点を理由に過度な心配をする必要はないといえるでしょう。
2.エナメル質への影響
欧州の科学委員会の一般向け資料には、近年の研究に関する整理があります。35%という高い濃度の過酸化水素を使った場合でも、漂白後のエナメル質表面の形態に有意な変化は示されなかった、という報告が多数を占めるという内容です。一方で、表面の粗さが変化しうるという報告や、試験管内の実験で硬さの低下を確認した研究も存在します。
したがって「まったく影響がない」と言い切れる段階ではありません。ただし、適切な濃度と方法で用いる限り、臨床上問題となる損傷は生じないとする報告が多いです。
3.知覚過敏と歯ぐきの刺激
最も頻度が高い副作用は、歯がしみる知覚過敏です。海外の総説では、自宅で10%過酸化尿素を使う方法で15〜65%、加熱をともなう歯科医院での方法で67〜78%と報告されています。同じホワイトニングでも、条件によって大きく変わることがうかがえる数字です。
多くの場合は軽度で一時的とされ、数日以内に落ち着くという報告が中心です。歯ぐきについては、薬剤が触れると刺激を受ける可能性があるため、歯科医院では保護をしたうえで施術が行われます。管理された環境で受ける意味は、こうした点にもあるわけです。
4.海外製の高濃度品を個人輸入するリスク
注意したいのは、日本で買えない濃度の製品を個人で取り寄せるケースです。デンマークの環境保護庁が2021年に公表した調査を見ると、購入・分析した25製品のうち3製品で、化粧品規則の上限である0.1%を超える過酸化水素が確認されました。いずれもEU域外の販売元によるものです。同じ報告書は、現地の消費者団体がオンラインで購入した11製品のうち7製品で上限超えが確認されたという別の調査も紹介しています。
厚生労働省も、個人輸入した医薬品等について、日本の法令に基づく品質・有効性・安全性の確認がなされていないと注意を促しています。健康被害が生じても救済制度の対象にはなりません。濃度の管理は専門家に委ねる方が、結果として安全な選択になります。
注意が必要な人|無カタラーゼ症とはどんな体質か
過酸化水素を使うホワイトニングには、受けられない、あるいは慎重な判断が必要とされる体質や状況があります。なかでも文献に必ず登場するのが無カタラーゼ症です。聞き慣れない名前かもしれませんが、実は日本と深い関わりのある体質でもあります。順に確認していきましょう。
1.日本で見つかった体質|1946年の発見
無カタラーゼ症は、体内でカタラーゼという酵素がほとんど働かない体質です。1946年、岡山医科大学の高原滋夫氏が、手術中に過酸化水素水を塗布しても泡が立たず、血液が黒褐色に変わる患者に遭遇したことが発見のきっかけでした。日本で見つかり、その後に国際的な報告へとつながった経緯があります。
遺伝の形式は常染色体潜性で、原因となる遺伝子も特定されています。頻度については、日本で約24万人に1人とする査読論文がある一方、10万人あたり1〜9人とする欧州のデータベースの記載もあり、報告によって幅があるのが実情です。
2.なぜ過酸化水素が禁忌とされるのか
カタラーゼは、過酸化水素を水と酸素に分解する役割を担う酵素です。この酵素が働かないと、体内に入った過酸化水素をうまく処理できません。高原氏が観察した「泡が出ない」という現象は、まさに分解が起きていないことを示していました。
そのため、過酸化水素を使う処置は理論上のリスクを伴うと考えられ、国内の歯科文献でもホワイトニングの禁忌として挙げられています。ただし、実際に健康被害が起きた事例が数多く積み重なっているわけではありません。あくまで仕組みから導かれた予防的な位置づけだと理解しておきましょう。
3.自分が該当するかどう確かめるか
多くの場合、無カタラーゼ症は自覚症状を伴いません。症状がないまま経過する方が多いとされています。つまり、症状の有無だけで自己判断することは困難です。
診断は、血液中のカタラーゼ活性を調べることで行われます。一般の健康診断で測る項目ではないため、気になる場合は歯科医師や医師に相談するのが確実です。血縁者に口の中の壊死性の病変の既往があるなど、思い当たる点があれば、施術前の問診で必ず伝えましょう。
4.妊娠中・授乳中、18歳未満など他のケース
国内の学術文献では、無カタラーゼ症のほかに、妊娠中・授乳中の女性、乳歯や生えたばかりの永久歯、金属イオンによる変色歯が禁忌として挙げられています。いずれも安全性が確認されていないことによる、慎重な扱いです。
年齢についても目安があります。欧州連合の化粧品規則では、0.1%を超える過酸化水素を含むホワイトニング製品を18歳未満に使用しないことが定められました。同じ規則では、こうした製品は歯科医師にのみ販売でき、各サイクルの最初の使用は歯科医師またはその直接の監督下で行うこととされています。
過酸化物を使わない選択肢|セルフホワイトニングサロン「エクシア」
ここまで読んで、「濃度も法令もわかったけれど、やはり過酸化水素を口に入れるのは気が進まない」と感じた方もいるかもしれません。歯の色に向き合う方法は、歯科医院のホワイトニングだけではありません。過酸化物を使わない道を選んでいるサロンもあります。
1.過酸化尿素等を使わない自社開発の溶剤
エクシアは、歯科医院で用いられる過酸化尿素等を使わない溶剤を自社で開発しています。代わりに配合されているのが、歯科業界でも注目されているポリリン酸です。ポリリン酸には歯の表面に吸着し、着色の付着を抑えるはたらきが報告されています。
ここまで見てきたとおり、サロンで過酸化水素を扱うことは制度上できません。したがって働きかける対象も、歯の内部の色ではなく表面の着色汚れになります。目指すのは、本来の歯の色に近づけることです。この範囲を理解したうえで選ぶと、期待とのずれが起きにくくなります。
2.飲み込んでも体に害がない溶剤
エクシアが歯に塗る溶剤は、万が一飲み込んでも体に害がないものを自社で開発しています。刺激の強い成分を使わないため、施術で痛みを感じる方はほとんどいらっしゃいません。
成分の安全性が気になって歯科のホワイトニングをためらっていた方にとっては、入口として検討しやすい方法だといえます。もちろん、目指せる白さの範囲は歯科医院のホワイトニングとは異なります。どちらが優れているかではなく、自分の求めているものがどちらの範囲にあるかで選びましょう。
3.初回体験は無料。成分が気になる人こそ試して確かめられる
エクシアの初回体験に料金はかかりません。体験のあとで継続を決めた場合は月額11,000円の通い放題プランへ進みますが、体験だけで十分だと感じた場合は、料金を支払うことなくお帰りいただけます。所要時間は初回がカウンセリングを含めて1時間ほど、2回目以降は30分程度です。
なお、月額プランには解約に関する条件を設けていますので、契約期間と解約時の取り扱いは継続を決める前にご確認ください。成分が気になって調べ続けている方こそ、一度ご来店のうえ、使っている溶剤について直接おたずねください。カウンセリングだけでも歓迎しています。
まとめ:過酸化水素は「濃度」と「誰が扱うか」で理解する
ホワイトニングに使われる過酸化水素は、扱いに専門的な管理を要する成分です。ただし、それは危険だという意味ではありません。日本では6%を超える製剤が劇物にあたり、化粧品への配合も認められていないため、歯科医師の管理下でのみ扱われる仕組みになっています。過酸化尿素との違いも、17%が過酸化水素の6%にほぼ相当すると知っておけば、数字に迷うことはなくなります。
安全性については、発がん性の点で過度に心配する必要はないとする評価が示されている一方、エナメル質への影響や知覚過敏は「まったくない」とは言えないのが現状です。無カタラーゼ症のように、体質によって慎重な判断が必要なケースもあります。いずれにしても、自己判断で高濃度の製品を取り寄せるより、専門家に相談する方が安全な道になるでしょう。
一方で、過酸化物を使わない選択肢もあります。エクシアは過酸化尿素等を使わない溶剤を自社で開発し、歯の表面の着色汚れに働きかける方法を選びました。成分が気になって一歩を踏み出せずにいるのであれば、初回体験は無料で、体験だけで帰ることもできます。まずは説明を聞いてみるところから始めてみてはいかがでしょうか。お近くの店舗や体験の流れは、公式サイトから確認できます。
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